ノンケミカルとは?ケミカルの日焼け止めとの違いや成分・特徴から使い方まで紹介!
「ノンケミカルって何がイイんだろう?」、「知り合いにすすめられたから、ノンケミカルの日焼け止めに切り替えたいんだけど、何がいいんだろう・・・。」と思っていませんか?
自然100%・化学物質0%(ノンケミカル)・「納得無添加」でおなじみの無添加工房OKADAのコラム「無添加コスメ豆知識」では、今回、ノンケミカルとは何か?をご案内していきます。
その他、ノンケミカルとケミカルとの違い、ノンケミカルの日焼け止めのメリット・デメリット、その使い方などもご案内しています。
最後までお読みいただければ、なぜノンケミカルが選ばれているのか?をご理解いただけると思います♪
監修者 岡田伸司 2000年に日本で初めてコールドプロセス製法でオリーブオイル100%の洗顔石けんを開発する。以来、余計なものを一切含まない納得無添加の無添加化粧品を生み出し続ける。化粧水やクリーム、日焼け止め、クレンジングなど、ランキングサイトで1位を獲得する。敏感肌の女性はもちろん「赤ちゃんにも使えるほど肌へ優しい」と好評。Instagramはこちら。 |
ノンケミカルとは?
ノンケミカルとは、化粧品の中でも主に日焼け止めに使われる用語です。
ノンケミカルの日焼け止めはよく誤解されているのですが、UVカットをする成分として化学物質の紫外線吸収剤を含まず、紫外線散乱剤(酸化亜鉛や酸化チタン)を採用している日焼け止めのことだけを指しているわけではありません。
UVカットをする成分に化学物質を含まないだけでなく、ケミカル(化学物質)を一切含まない日焼け止めが本当の意味での「ノンケミカルの日焼け止め」なんですね。
「化学物質の吸収剤が入っていなければノンケミカルなの?」、「散乱剤が使われていればノンケミカルなの?」と思われがちですが、それは違いますよ、ということです。
ただ、残念なことに、吸収剤が使われていなければ、シリコーンや合成ポリマーなどの化学物質が含まれていてもノンケミカルと表示されている日焼け止めがとても多いのが現状です。
なのでこのあたりはしっかりと見極めていく必要があります。
そのための第一歩として、まずは「紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いは何なのか?」について、具体的な成分を確認しながら、その違いについてご案内していきますね。
ケミカルとノンケミカルの違いとは?
「成分とか、ちょっと面倒」って思われるかもしれませんが、後で超カンタンな見分け方をご案内しますので、まずは次の表をご覧になってみてください。
主な成分 | 作用 | 特徴 | |
---|---|---|---|
紫外線吸収剤 | オキシベンゾン | 紫外線を肌の上で吸収し、化学変化によって熱などのエネルギーに変換することで、紫外線の浸透を防ぐ | 紫外線防止効果は高いが、化学変化を起こして肌を紫外線から守るため、ある程度の時間が経つと成分の構造が壊れやすく機能が低下しやすくなる |
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル | |||
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン | |||
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン | |||
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル | |||
紫外線散乱剤 | 酸化チタン 酸化亜鉛 |
化学変化を起こさず紫外線を肌の上で反射させ、紫外線の浸透を防ぐ | 化学変化を起こさないので肌に優しく、成分の構造が壊れにくいため、効果が持続しやすい。UV-AとUV-Bの両方を防ぐことができるが、光を反射する粒子は白色顔料なので、白浮きしやすい |
紫外線吸収剤は、化学反応を起こすことで紫外線の肌への浸透を防ぎます。
一方、紫外線散乱剤は、化学変化を起こさずに紫外線の肌への浸透を防ぎます。
上の表にそれぞれの特徴をまとめましたが、両方に長所と短所があります。
その中でも気をつけてほしいポイントが1つ、それは肌への影響なんですね。
特に、紫外線吸収剤に使われている主な成分の1つであるオキシベンゾン(別名:2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン)には、注意が必要です!
消費者のために健康と環境についての研究を行っているアメリカの非営利団体「Environmental Working Group(EWG)」の研究によると、オキシベンゾンにはアレルギー性皮膚炎の反応を起こさせる可能性がある、ということが分かっています。
もちろん、全ての人が発症するわけではありませんが、敏感肌の人にとっては避けたい成分ですよね。
また、アメリカの厚労省のFDAでは「臨床試験の結果、UVから肌を守るための化学物質は、血液中に流れ込んでいることが明らかになった」という発表をしており、カリフォルニア大学サンフランシスコ校教授で皮膚科医のカナデ・シンカイは「その影響が分からないことが問題だ」という指摘をしています。
引用)WIRED「日焼け止めの化学物質は体内に吸収され、血液中に流れ込んでいた:米当局の臨床試験から明らかに」
ですので、日焼け止めを選ぶ際は、面倒かもしれませんが、裏に表記されている成分表をざっくりとでいいのでチェックすることをおすすめします。
とはいえ、先に出ていた5つの吸収剤の名前は、とてもフルでは全て覚えきれませんよね。
なので、一部を取って「ヘキシル、ベンゾン、ベンゾイル」だけ頭に入れておいてください。
これで吸収剤を防ぐことができます。
リズムに乗せて覚えてしまいましょう♪
また、こちらが、化学物質が一切含まれていないノンケミカルの成分表の例です。
【全成分】水、グリセリン、酸化チタン、乳酸桿菌/ワサビ根発酵エキス、酸化亜鉛、クエン酸(とうもろこし等)、乳酸桿菌/オリーブ葉発酵エキス、含水シリカ、乳酸桿菌発酵液(とうもろこし等)、ラフィノース(さとう大根)、ベタイン(さとう大根)、トレハロース(とうもろこし)、グリチルリチン酸2K(甘草)、カラギーナン(海藻)、カミツレ花エキス、オリーブ葉エキス、アロエベラ葉エキス
参照)岡田UVミルク
ざっと目を通しただけで、「自然の成分が多いな」と思われたのではないかと思います。
人間、忘れやすいものですので、ノンケミカルについての興味・関心度が高い今、そういったものをチェックするようにしてみてくださいね。
・・・さて、ここまでは、ノンケミカルとは何か?ノンケミカルの日焼け止めとな何か?についてご案内してまいりました。
続いては、ノンケミカルの日焼け止めの特徴&メリット・デメリット、効果的な使い方についてご案内していきます。
ノンケミカルの日焼け止めの特徴・メリット・デメリットと効果的な使い方
「ノンケミカルの日焼け止めが肌に優しいことは分かったけど、デメリットだってあるよね?キチンとそのあたりも踏まえておきたいんだけど・・・」という方のために、まずは特徴やメリット・デメリットをご案内しますね。
ノンケミカルの日焼け止めの特徴は、肌への刺激が少ないことです。
というのも、化学物質を使わないため、肌の外側や内側で化学変化を起こさないからです。
この特徴を踏まえた上で、次にメリット・デメリットについてご案内しますね。
- 肌への刺激が少ない
- 日焼け止めとしての効果が持続しやすい
- 石鹸で落とせる
- 白浮きしやすい(粒子が荒い原料を使用するメーカーの場合)
- 汗で流れやすい
デメリットである白浮きに関しては、数年前から粒子を小さくすることで改善されている日焼け止めが出てきています。
今では、売れているノンケミカルの日焼け止めは、白浮きするというデメリットは克服しているものがほとんど。
といっても、本来のノンケミカルの日焼け止めを作っているメーカーがとても少ないのが現状です。
ナチュラル系のコスメを取り扱うお店のはしごをするなどして、探してみてくださいね。
価格帯は3,000円~5,000円です。
ただ、コスメショップでは数日分のお試しができないが難点です。
まずは「数日分、お試しをしてみたい」という方は、こちらをチェックしてみてくださいね。
税抜で500円で送料が無料なので、ノンケミカルの日焼け止めデビューの方は、ぜひ気軽に使ってみてください。
さて、次のデメリットとして、汗で流れやすいというものがあります。
といっても、歩いて数分で汗が噴き出るような真夏でなければ、数時間は効果が継続します。
つまり、日常生活では問題ありません。
流れてしまったらどうしたらいいのか?といえば、塗り直しでカバーをすることになります。
「塗り直しかぁ、・・・面倒だな」と思われるかもしれませんが、1分でできる方法もあります。
その方法については、こちらの「【日焼け止めの塗り直し】メイクの上から1分・オフは5分で簡単に♪」でご確認いただけますよ。
そして最後に、効果的な使い方ですが、ポイントは3つあります。
- 均一にむらなく塗る
- 肌になじませるように塗る
- 重ねづけをする
こちらの「【徹底解説】日焼け止めの効果的な塗り方」で具体的にご案内していますので、参考にしてみてくださいね♪
また、6つのNGな日焼け止めの使い方もありますので、併せてチェックしてみてください。
疑問解決!ノンケミカルについてのQ&A
ノンケミカルの日焼け止めを使い始める前に、もうちょっと確認しておきたいと思う点をピックアップしてみました♪
気になる点はすべてクリアにし、自分に合ったノンケミカルの日焼け止めを選んでくださいね。
Q.ノンケミカル、オーガニック、無添加の違いは?
国や商品によって定義が異なる場合もあるため、ここでは一般的な分類基準をご案内しますね。
(※オーガニックは認定団体や国によって基準が異なるため、使用配合の割合はまちまちです。)
指定された成分表の確認はこちらでご確認いただけます。
こちらは、ノンケミカルで本物の無添加の日焼け止めです。
Q.ノンケミカルの日焼け止めはすべて肌に優しいの?
紫外線散乱剤の成分のうち酸化チタンは、収れん性がなく肌への刺激が少ないためアレルギーを起こしにくいです。
もう1つの酸化亜鉛は、肌への安全性が高い物質です。
ですので、敏感肌や乾燥肌の人におすすめされています。
ただし、ノンケミカルと表示されていても、化学物質が配合されているものがありますので、成分表のチェックしてみてください。
・・・とはいうものの「化学物質の勉強をするのって、ちょっと、なかなかね」というのがホンネですよね。
なので、まずは「ヘキシル、ベンゾン、ベンゾイル」が入ってないかどうかをまずは確認してみてください。
その上で、アルファベットや数字が記載されていない(あるいは少ない)次のような日焼け止めを選ぶようにしてみてくださいね。
【全成分】水、グリセリン、酸化チタン、乳酸桿菌/ワサビ根発酵エキス、酸化亜鉛、クエン酸(とうもろこし等)、乳酸桿菌/オリーブ葉発酵エキス、含水シリカ、乳酸桿菌発酵液(とうもろこし等)、ラフィノース(さとう大根)、ベタイン(さとう大根)、トレハロース(とうもろこし)、グリチルリチン酸2K(甘草)、カラギーナン(海藻)、カミツレ花エキス、オリーブ葉エキス、アロエベラ葉エキス
参照)岡田UVミルク
くれぐれも、「ノンケミカルと表示されているからノンケミカルの日焼け止め」と判断しないようにしてくださいね!
Q.ノンケミカルの日焼け止めはクレンジングが必要?
ノンケミカルで香料・着色料・鉱物油・防腐剤などを一切配合していない日焼け止めは、石鹸で落とせるのでクレンジングは必要ありません。
ですが、ノンケミカルと表示していてもシリコーンや合成ポリマーなどの化学物質が配合されているものはクレンジングが必要です。
まとめ
今まで、「ノンケミカルってなぜ肌にいいの?」と思っていた方も、今回、ケミカルとノンケミカルの内容をご覧いたことで、その理由をご理解いただけたと思います。
特にですね、日焼け止めは肌に直接塗るものですので、なるべく肌の負担にならないものを選ぶのがベストなんです!
ここまで何度もご案内してきたとおり、ノンケミカルという表示がされていても化学物質が入っている日焼け止めがあります。
使われている成分によって肌への負担は異なってきますので、成分表を確認するクセをつけてみてください。
数字やアルファベットがあるもの、「ヘキシル、ベンゾン、ベンゾイル」とあるものは避けて、安心・安全な日焼け止めを選んで、外出を楽しんでくださいね♪